「遺品整理」‼ 物であふれた状態の実家で、重要な物を探す事を考えたら「生前整理」は負担が軽く、あらかじめ「実家の状態」「親の変化」を知る事も出来ます。
生前整理
親が元気なうちに、少しずつ始める事が出来るのが良いところですが、「何から始めれば・・・」と考えてしまいます。
まず片付けで注意する事は、「実家は親の家」という事です。
他の人には不要な物に見えても、一つ一つに思い出や思い入れがあります。子供と親の判断基準は違うと認識し、親の意思を確認しながら整理する事から始めましょう。
① 仕分ける
物を仕分ける事から始めましょう。「衣類」「薬品」「文具」「ゴミ」など分類別に分ける。
② 減らす
不要な物を処分していきます。
③ 収める
何処に何を置くか決めて、収納していきます。
実家の片付けは、親にとって「迷惑」という事もあり、片付けに消極的になる時もあります。
片付けに消極的な場合は、生活行動の動線から片付けると良いでしょう。
トイレやキッチンへ行きやすく「ぶつかったり」「つまづいたり」しないか、生活行動の動線の安全を確保します。(高齢者は家での転倒事故が多い)
また、行動パターンを考え何処に何があれば便利か、使った後に片付けしやすいかも決めていきます。
必需品・大切な物や書類など、使った物も何処に戻せば良いのか分かりやすく「ラベリング」する事と、生活行動の動線で低い位置、出し入れしやすい場所をお勧めします。
防災観点では、「地震でタンスや本棚が倒れてこないのか?」「寝室に危険はないのか?」(転倒しそうな物や割れそうな物は置かない)を確認します。
一方的に進めていくのではなく、親の話をよく聞き気持ちに寄り添い、協力する姿勢を示しながら、一緒に片付けをするのが上手くいく秘訣です。
① 「親が快適に暮らす事が出来る状態にする」
② 「親が亡くなった後、困らない状態にしておく」
親にもしもの事があった時
突然の入院や認知症になった時に困らない様に、大切な物の保管場所を確認し、知っておく必要もあります。
① 健康保険証(後期高齢者医療被保険者証)・介護保険被保険者証
(親が突然倒れた時に、すぐ持ち出せる様にしましょう)
② 複数の病院の診察券や、お薬手帳など
(掛かり付けの病院や、どの様な薬を服用しているのか把握も出来ます)
③ 保険証書(生命保険・医療保険・火災保険・自動車保険・個人年金保険)など
(もしもの時に請求出来る様に、契約内容も確認しておく)
④ 年金手帳・年金証書など関連書類のまとめ、年金額も把握。
(今後の備えや、手続きに役に立ちます)
⑤ 預貯金通帳や届け出印、キャッシュカードに定期預金証書など
(相続手続き・名義変更手続きに必要です)
⑥ 有価証券(個人向け国債や株式)など
⑦ 不動産の権利書や登記簿(登記簿謄本・登記事項証明書)など
(法務局で取得する事も可能です)
⑧ 不動産の契約書(家屋や土地の売買契約書・賃貸契約書)など
⑨ 重要事項説明書(図面や設備の仕様書・土地測量図・境界確認書)など
まとめ
老化はゆっくりと進みます。親の変化に気付いていますか?
■ 「何処に何があるのか」「同じ物を何度も買ってしまう」記憶力の低下。
■ 「必要かどうか」「不要な物の処分」判断力の低下。
■ 「体力の衰え」「老化への不安」「親族や知人の訃報」メンタルの低下。
■ 「歩くのが遅くなる」「段差につまずく」脚力の低下。
■ 「物の床置きが増える」「掃除が億劫」腕力の低下。
■ 「ゴミ・カビの臭いが気にならない」「消費期限切れ・腐敗食品」味覚嗅覚の低下。
■ 「白内障」「「距離感がつかみ辛い」「家の埃や汚れ」視力の低下
*「実家の散らかりが気になりだした」「親との意識や感覚にズレが・・」
まずは親の状態を知ることが、片付けや整理への第一歩といえるでしょう。